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粘土の本

粘土板 シュメール楔形文字

粘土板 シュメール楔形文字

四大文明発祥の地の一つにかぞえられるチグリス、ユーフラテス両河川にはさまれたメソポタミア地方では、かなり古い時代から粘土で粘土板をつくり、先の尖った尖筆で文字をしるし、これを天日で乾かすか、火で焼いて粘土の本をつくった。この文字は長いあいだ解読されなかったが、1847年イギリス人ヘンリー・G.ローリンソン(1810~1895)や、ドイツの学者G・F・グローテフェント(1775~1853)らによって熱心に研究された結果、解読に成功した。このことで古代メソポタミア、アッシリアの歴史はことごとく解明されるに至った。

上の円錐棒はラガッシュの領主グデアがニンヌ寺院の神ニンギルスに献げた文が記されており、紀元前2130年のものである。
中の粘土板は前2040又は2053年アマルシンウル第3王朝の粘土板、羊を受取ったという領収書。
下の粘土板はウル第3王朝シュメール出土でウル王シュ・シンが良質のビール15pa(約130リットル)を神殿に奉納したと記されているが、ウル王シュ・シンはウル第3王朝紀元前1995~1986年の在位であり、このように年代がわかる粘土板はきわめてめずらしく貴重なものである。

円筒印章

円筒印章(シリンダー・シール)(前2200年ごろ)
バビロニア出土・斑石・高さ19mm円周35mm

円筒印章拡大

円筒の刻印をころがして印章に用いた。最初の場面は左から右へと見る。嵐の神Adadは雄牛の上に片足をのせ、三つ又の鉾(稲妻のシンボル)を左手に持っている。Adadに向かい合っているのは礼拝者で、右手を上げ祈りの態度を示している。
次のシーンはMardak神を示し、後にはMardak神の紋章のスペードがある。向かい合わせに左手を上げた礼拝者がいる。礼拝者の後ろには神格を取り持つ人間が立っている。
これらの情景により、この円筒印章はバビロニアでなく周辺の国で作られ、その後バビロニアに持込まれたものと推測される。

スタンプシール

スタンプシール

シュメール人は、円筒形の石や板状の石に刻んだ文字や絵を、粘土板の上で転がしたり押付けたりして記録する方法も用いた。これは印刷の源流と言われている。